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ハトノユメ

自作小説ブログ

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春にあそぶ (4)

一方、ユウリは屋敷で過ごすことの多くなったレイナの身辺警護任務を解かれ、代わりに屋敷うちのこまごまとした雑務を任されるようになっていた。

アレイス家の古参の執事とともに、来客への応対、出入りの商人との交渉、もろもろの事務処理などをこなしているようだ。

さらにはレイナの随伴でともに学校に通っていた時分にその才覚を認められ、卒業後は夜間大学へ進学した。今も仕事の合間に熱心に通っている様子である。仕事と学業に追われているらしいユウリは、レイナのところへはめったに顔を見せなくなった。

  ユウリには、いずれアレイス家でわたしの片腕として力を発揮してもらいたいと思っている。

いつだったか兄がそんなことを言っていたのを思い出す。


自分はそのうち他家に嫁がされてしまうのだろう。

路は分かれてしまったのか。

自分と、あの子の路は。


レイナは長いため息をついた。

そのとき、扉をコンコンとたたく音がきこえた。

「……どうぞ」

物憂げな気分で返事をした。

ぎいっとゆっくり扉が開かれる。


そこに立っていたのは、ほかでもないユウリだった。

久しぶりに見るその姿は、思い出の中と変わらずきれいだと、レイナは思った。


(つづきへ→)


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