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ハトノユメ

自作小説ブログ

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春にあそぶ (3)

こののち、レイナの記憶に残る場面にはきまってユウリの存在があった。

ユウリが自分の遊び相手兼侍従として近在から引き取られてきたあの春の日から、その後の多くの時間を共有してきた。いわばもう一人の自分。かけがえのない半身。


しかしながらその半身と共に過ごす時間は、一年ほど前から激減した。

そのことがレイナの憂鬱を深めている。

心に穴が空いているような、空虚な気分のときが増えた。

------

レイナの父は、アレイス家は武門の家であるから女子でも剣の素養はあったほうが良いという考えの人物だったから、レイナも兄と同じように幼少のころから剣の扱い方を厳しく仕込まれた。体を動かすことが好きだったので、剣の修練は苦にしなかった。次第に兄と良い勝負ができるくらいに上達し、それを喜んだ父は、士官学校で学びたいというレイナの申し出を受け入れ、入学を許可してくれた。女子は数えるほどしか在籍していなかったが、レイナは仕官候補となるべく方々から集まった男子学生たちに混じって熱心に学んだ。

そうした時間のほとんどは、ユウリと共有してきたもの。

剣の修練はずっといっしょに行ってきた。よき練習相手であり好敵手。

士官学校にもレイナの身辺警護を兼ねて共に入学した。ユウリはレイナの傍らで同じ講義を受け、そろって優秀な成績を残した。

卒業後は二人で士官を目指したいとレイナはひそかに考えていた。

父なら好きにしろとゆるしてくれるかもしれないと思った。

だがその思いを打ち明けぬうちに、父は急逝した。

去年学校を修了したレイナは、父の死後アレイス家の当主となった兄の方針で、それまでなおざりにしていた貴婦人修行を課せられ、。行儀作法に手習いなど、屋敷に指導者を招いてたたきこまれる日々を送ることになった。

以前は頻繁にしていた外出もゆるされず、【大貴族の令嬢】としての窮屈な生活を強いられている。


(つづきへ→)



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■ コメント

Re: タイトルなし

<<れもん様

別の作品まで読んでいただけるなんて!感激ですっ!!

【アルバトロス~】とは少々毛色のちがう話ですが、

楽しんでいただけたらうれしいです。

ユウリという名前、自分でも気に入ってます^^

最初は「ユーリ」と表記する予定でしたが、

「ユウリ」のほうが人物のイメージに合っているかなと思ってこちらにしました。

チョウの舞う場所で、読み始めさせていただきました☆

ユウリ、って名前の響きが好きです~

全体的にこういう設定も・・❤

短いコメですが、また読みに来ますね><

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