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ハトノユメ

自作小説ブログ

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僚機 (4)

前を飛ぶイーグルがやや左にそれたのを見て、アルバトロスは右に舵をとり、敵の目標を分散させる。敵は二機ずつに分かれて左右に展開。まもなくアルバトロスは自分のほうへ向かってきた敵機とすれちがう。

すれちがいざまに相手の一機が撃ってきたが、かすりもしなかった。

敵と交錯した刹那、アルバトロスのなかで、いつもは眠っている神経が目覚めるような、何かのスイッチがはいる。

そこから先は一瞬のこと。

アルバトロスは機首を上向け急速に上昇、即座に反転して、動きの鈍い敵機のひとつを捉えると機関銃を撃った。そのままその一機の横をすりぬける。後方で煙があがり、先ほどとらえた機体が高度をおとしてゆく。正確にエンジンに被弾させていた。

アルバトロスはそれには目もくれずもう一機に近づく。下方にいる相手にむかって飛ぶ。やや距離をとって行き違うと敵機が後方についた。それを上昇、ひねりの連続動作で振り切り逆に敵機のうしろをとる。呼吸をとめ、機関銃を撃つ。とらえた。


敵を墜としたアルバトロスは僚機のイーグルを捜した。やや離れたところで二機が交錯しているのが見えた。アルバトロスがそちらにむかっていくと、その動きに気づいたらしい敵機はイーグルとの交戦から離脱し逃走した。向こうは二機を同時に相手する気はないのだろう。

イーグルはしばし敵機を追ったが向こうが上昇したときに距離をあけられた。上昇力は敵の機体のほうがすぐれていたらしい。イーグルは深追いはせず途中で引き返してきた。敵機ははるか遠く小さな点となる。

戻ってきたイーグルと合流したアルバトロスは彼の機体の後ろについた。イーグルは翼をすこしふった。帰ろうという合図。それを見て、アルバトロスもまた翼をふりかえす。今度は無事に帰路につけそうだ。イーグルとの距離をややあける。ゆったりと、なめらかに飛んだ。

先ほどはいっていたアルバトロスの中のスイッチは、いつの間にか切れていた。


(つづきへ→)



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