fc2ブログ

ハトノユメ

自作小説ブログ

  • 01 «
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • » 03

冬にねむる (7)

次の瞬間、レイナははっと目を覚ました。

背中に冷たい汗が流れる。

ごうっという地鳴りを、遠くに聞いたような気がした。


強張る体を無理に起こして、テントの外に転がり出た。

辺りは薄暗い。もうすぐ夜が明ける。

寝ずの番を残して、あとは皆夢の中にいるだろう。

レイナは声をふりしぼって叫んだ。

「敵襲だ!帝国軍が来るぞ!」

ほどなく、いくつもの銃声があたりにこだました。

わあ、っと人の気配が近づいてくる。

敵はあっという間に押し寄せて、宿営地を襲撃した。

味方の兵士たちは慌てふためき統率が取れない。

ばたり、ばたりと倒れてゆく。


それを見たレイナの思考はまたも真っ白になった。

両腕の紋様が熱くなる。

その感覚だけが妙に鮮明で。

そして、


辺りは一瞬、ただ一面の白の世界になった。

レイナの思考の中と同じように、光の波が一体を満たし、何ものの形もとらえられないくらいに。

その後、静寂が訪れた。


いつの間にか、太陽が昇り始めていた。

輪郭をとりもどした風景からは、帝国軍は一人残らず忽然と姿を消していた。

まるで光に呑まれてしまったかのように。

辺りには、呆然とするラスファイドの兵卒だけが残された。


(つづきへ→)

スポンサーサイト



■ コメント

■ コメント投稿

管理者にだけ表示を許可する

■ トラックバック

http://hatonoyume.blog24.fc2.com/tb.php/32-3c855ea7

 | HOME | 

■ プロフィール

麦倉ハト

Author:麦倉ハト
------
オリジナルの読みもの公開ブログ。
ファンタジーが好き、ちょっとせつない読後感を目指す管理人がマイペースに書いております。

■ カテゴリ

■ 最新コメント

■ 最新トラックバック

■ 月別アーカイブ

■ 検索フォーム

■ リンク

■ QRコード

QRコード