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ハトノユメ

自作小説ブログ

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秋にめざめる (3)

初秋の空に、鳥が舞う。

鳥は幾度か旋回し、自分の目指すべき場所を確かめると、やがて急降下した。所定の帰還口から迷いなく入ってきた鳥に、レイナはえさをやった。

脚にくくりつけられていた小枝のような筒を外し、中に入っていた紙片を広げる。手にしていた霧吹きで、紙の表面に特殊な試薬を吹き付けると文字が浮かぶ。

首都におかれた軍部情報局の一室で、レイナはため息をついた。国境付近で任務を行っている同僚から送られてきた情報は、芳しくなかった。


「どうだった」

レイナが鳥を所定の巣箱に戻して部屋をでたところで、不意に声がかかった。身なりの良い男が立っている。

「芳しくないようです」

それだけを言うと、レイナは手にしていた紙片を差し出した。

「そうか……。レイナ、ユウリはどこだ?」

「事務室にいると思います」

「では、ユウリを呼んで二人で来るように。十五分後」

男はレイナが差し出した紙片を受け取って歩き出した。

「局長」

男がふり返る。

「何だ」

「あの、どちらへ伺えばよろしいのでしょうか」

「ああ、すまない。三階の作戦室に」

「了解しました」

レイナは足早に遠ざかる上司の後姿を見送った。


(つづきへ→)

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