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ハトノユメ

自作小説ブログ

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秋にめざめる (1)

ひやりと頬をなでる風。揺れる紅葉した樹木。

ラスファイドはもうすっかり秋の気配を漂わせている。


レイナは鬱蒼と茂る木々を見上げてため息をついた。

薄暗い森の中を、一体どのくらい歩いただろうか。

もはや時間の感覚も、空間の感覚も狂いつつある。

自分が今どこにいるのかが、よくわからない。

周りを見ても同じ木々がずっと続いているだけのように思えてくる。

「少し休もう」

傍らのユウリを促し、レイナは近くの倒木に腰掛けた。

「まいったな……」


人を惑わす魔性の森。

今レイナとユウリがいる森を、ラスファイドの人々はそう呼んでいる。

この森では磁石が役にたたない。

高々と生い茂る樹木は日の光を遮り、時間の把握も容易ではないため、通常は人の寄り付くところではない。

森はラスファイドと隣国アルカダイア帝国を隔てる山すそにあり、この森をぬけたところから山に入ると、帝国へと向かう秘密の通路がある。そこを通れば天をも貫くと称される国境の山々のなかでも比較的楽に進めるところにたどりつく。諜報活動を行う際に使われるものだ。


ラスファイドに生きる人々は、長い時間と、決して少なくはない犠牲を払ってこの森を抜ける小道を三本開拓した。門外不出のその通行路は、一見それとはわからない目印によって行き先を示し、獣道でさえないような下草の繁るところをかきわけて進むような代物である。

その道を外れれば、無事に森を抜けられる保証はない。

レイナとユウリは、その保証のない状況に置かれている。

かなり長い時間歩き回ったはずだが、出口は一向に見えてこない。

この森の魔性にとりつかれてしまったようである。


(つづきへ→)

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■ コメント

Re: タイトルなし

<<れもん様

コメントありがとうございます!

ご無沙汰してしまって申し訳ないです;
【アルバトロス~】のほうの進行で悶々と悩んでおりまして^^;

レイナとユウリも大変なことになっていきます。。

お時間ありますときに読んでいただければうれしいです!

レイナとユウリ、なんか大変だっ;

人を惑わす魔性の森、とか怖いですね
磁力が役に立たないとかいうのも致命的・・・!!

レイナとユウリが無事に森を抜けれるように祈っております・・

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