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ハトノユメ

自作小説ブログ

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夏にたびだつ (2)

ラスファイドと隣国との間に、不穏な空気がある。


そのことが、このところずっとレイナの心をとらえ続けていた。

屋敷内でじっとしている自分に疑問を感じて、悶々としてすごす日々。

それでも何とか折り合いをつけようとしつつあったが、先日偶然耳にしたことが、レイナを今回の行動へと駆り立てた。



国境近くに、隣国の軍現る。

情勢は一気に緊迫しつつあった。

------

ラスファイドは半島に突き出た小さな王国である。

北、南、西の三方を海に囲まれており、近海で水揚される海産物を商うことを主な収入源としている。

また豊富な鉱物資源も有しており、小さいながらも財政面は豊かな国である。

かといってラスファイドは安穏としていられるかといえば、決してそんなことなはない。

王国の東側は、広大な国土を有する大帝国アルカダイアと国境を接しているのである。アルカダイアと比べると、ラスファイドは爪の先ほどの小さな国土しか持ち合わせていない。

こんな立地にも関わらず、ラスファイドが帝国の侵略を免れ独立を保ってこられたのは、国境に沿って延々と続く、天にも届くと評されるほどの険しい山岳と、複雑に入り乱れる半島近海の海流の恩恵によるものだろう。

帝国は過去に何度か侵攻を試みたがことごとく失敗に終っている。

五十年ほど前に講和条約を結んでからはこれといった動きはみせていなかった。


それが、ここへきての突然の出兵。

今の帝国は、もしかしたらあの険しい山を攻略する秘策を手に入れたのかもしれない。

もしも大群が山を越えて押し寄せてきたら。

帝国とラスファイドとの兵力の差は、誰の目にも明らかだ。

帝国軍が山を越える前に手を打たなければ。


じっとしてはいられない。

この国のために、自分にできることをする。

平和に生きていたいから。


この国が好きだから。


(つづきへ→)

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